家の中の湿気の多い場所にウジャウジャと大量にうごめくる小さな虫。
「チャタテムシ」(別名:湿気虫)
春から夏に近づくに連れて、湿気が多くなる季節になると、お風呂場や
本棚の周りに大量発生するチャタテムシの生態について、卵から成虫
までの画像や種類や色、その他色々な情報について調べてきました。
目次
チャタテムシの生態は?

出典:travel-dictionary.net
チャタテムシは春の終わりから、夏の間にかけてよく見かける虫で、
お米や小麦粉等の食料品や、本棚の隅や畳等にも発生する虫です。
湿度を好む虫で、湿気と餌さえあれば5ヶ月以上も生き延びます。
チャタテムシの名前の由来は、障子にとまったチャタテムシが立てる音が
まるでお茶をたててる時のようなガサゴソした音を立てる事から名付けられました。
チャタテムシは基本的には雑食の虫ですが、花粉や昆虫の卵などや
カビや酵母類を好んで食します。湿気が多い所にカビは付き物なので、
春の終わりから夏にかけて生息する生態だというのはうなずけますね。
チャタテムシの種類
一重にチャタテムシと言っても、その種類は様々です。
有翅(ゆうし)の者から、翅の無い物まで種類が有り、その種類の数は、
記録されているだけで、日本では20科92種。
世界全体で言えば、3000種類以上が発見されています。
日本でよく見られる、チャタテムシの主な物は下記の用な種類。
- ヒラタチャタテ
- カツブシチャタテ
- ソウメンチャタテ
- ヒメチャタテ
それぞれの画像はこちらです。(出典;weblio辞書)

ヒラタチャタテ

カツブシチャタテ

ソウメンチャタテ

ヒメチャタテ
チャタテムシの大きさ
チャタテムシの大きさはその種類により様々ですが、大体1mm(ミリ)
目視で確認できる程度の大きさです。動画がこちら。
ただ、1ミリ程度と言え、やはり小さいのは間違いないので、パッと見は、
小さい点ほどでしかなく、密集していなければゴミやほこりと勘違いして
しまうほどの大きさです。ちなみに目視でみた場合のチャタテムシはこちら。

出典:al-work.net
よくよく目をこらしてみないとわからないほどの大きさです。
ダニともよく似ているため、見分けるのは大変ですね。
このチャタテムシとダニの見分け方は色により判別が可能になってきます。
チャタテムシの色
チャタテムシは、白か茶色か黒か?
疑問に思っている方が多くいるようですが、原則チャタテムシは白です。
ダニなどは、黒い物が多いため、白い虫であるなら、チャタテムシ。
黒い色であるなら、ダニやノミである等と判別が可能になってきますね。
チャタテムシが発生する温度
チャタテムシにとって、生活に最も生活に適している温度は25~29℃、
湿度は75%以上と、餌でもある カビが生える高温多湿を好みます。
特に屋内に生えたカビ類を摂食すると大量に繁殖していきます。
また、チャタテムシは夜行性なので、繁殖するのも夜間にひっそりと。。
考えただけでゾッとしてしまいますね。
チャタテムシは飛ぶ?
チャタテムシは、前述しましたが羽がないものと、有翅のものに種類が
別れます。基本的に屋内に生息するチャタテムシは羽は無く、飛びません。
皆さんが発生に困っているチャタテムシは屋内のものがほとんどなので、
もし家に飛んでいるチャタテムシがいたとすれば、それは屋外から侵入
してきたチャタテムシという事になりますね。
チャタテムシは冬もいる?
チャタテムシが湿気が多い所を好み、「湿気虫」と呼ばれている所から、
冬はいないのではと思われるかもしれませんが、冬も生息しています。
チャタテムシはやはり、カビが好きなので窓ガラスの結露部分や、
冬になると多くなるウールの洋服等、ホコリの原因となるものが、
エサになって繁殖していきます。冬だからと気を抜かず、ホコリが
たまりそうな製品はこまめに掃除しておくことがが大事ですね。
チャタテムシの卵について
チャタテムシは人間等と違い、単体生殖できる生物のため繁殖力が強い生き物です。
メスは誕生してからすぐに卵を毎日1〜2個産みます。
チャタテムシの生存日数から、1匹のチャタテムシが一生に産む卵の数は約200個にのぼります。
そのため生存しやすい、温度18度以上・湿度70%以上の場所では一気に繁殖します。
チャタテムシの卵の大きさは?
チャタテムシの卵の大きさは、種類にもよりますが0.3mm(ミリ)になります。
チャタテムシの体長が、1ミリ程度なので更に小さく、しかも成虫と違い動かないので目をこらしても見えるか見えないかの大きさになります。
ただ卵は密集している事も多く、その場合は比較的気づきやすいかもしれません。
チャタテムシの卵の画像

出典:http://bristletail.pppea.com/shimi.htm
上記はチャタテムシの卵の画像です。画像の大きさは、少し大きい卵になり1ミリ程度はありますね。
チャタテムシの卵は、産まれてから10~20日程度で孵化します。
卵に黒い筋が浮かんできた頃が、そろそろ孵化するタイミングではあるのですが、それを顕微鏡などでよくよく見なければ目視では見えません。
孵化した後すぐに成虫になるわけではなくもちろん幼虫になるわけですが、その幼虫の生態についても後述していきます。
チャタテムシの幼虫について
チャタテムシは卵から孵化した後、幼虫になります。
幼虫は075ミリ程度の大きさで卵と同じ様に群集している事がほとんど。
色は透明で、肉眼では非常にみづらく小麦粉の粉と間違えるほど小さく存在が薄いです。
一部、昆虫好きの人の中にはかわいいという人もいるらしいのですが、そこは好き好みではないでしょうか。
チャタテムシの幼虫の画像
チャタテムシの幼虫の画像はこちら。

出典:twitter
透明の楕円形の物体が、孵化した後の卵の抜け殻です。見ているだけで
ぞっとする光景ですが目視ではほとんど見えないほどの大きさです。
卵と同じく密集しているのに加え、卵と違う所はある程度うごくため
なんとなく存在は感じられるかもしれないといった程度ですね。
チャタテムシ雑学
チャタテムシの生態、いかがでしたでしょうか。
次からはチャタテムシのちょっとした役に立たない雑学もお知らせします。
チャタテムシはシンガポールにいる?
シンがボールは湿度が非常に高い国であるため、チャタテムシは大量にいます。
日本だと当たり前にあるバルサンのような殺虫剤もシンガポールでは
なかなか手に入らない事から手を焼いている人も多いようです。
- エアコンのドライモードや除湿機で湿度を一定数除去する。
- 餌となるべく、カビをできるだけ発生させない。ホコリをためすぎない。
上記の2つはチャタテムシを発生させないためにはマストになってくる所ですね。
チャタテムシは北海道にもいる?
北海道は寒く、湿度も低いイメージがあるので、チャタテムシはいないという風に思っている方もいるようですが、もちろん北海道にもチャタテムシはいます。
とくに8月から9月にかけては、北海道といえども多少は暑くなる季節ですし、湿度もそれなりにあるので大量発生するきっかけには事欠きません。
チャタテムシは夏にだけ生息する生き物だとも思われがちですが、冬でも湿気が有る所には発生するので注意が必要ですね。
チャタテムシとコナダニの違い
家に大量に発生している虫、これはチャタテムシなのかコナダニなのか?
小さすぎるため、また発生条件が似ているため駆除の判断がつきにくいという意見もよく聞きます。
具体的には、大きさが違う。色が違う等ありますが、単純に虫を研究したいわけではないなら、
どちらも同じ駆除方法で駆除する事ができます。アルコールスプレー等や殺虫剤等が便利ですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
チャタテムシは見た目の割には、ダニやノミ等とちがい害は少ないらしいのですが見た目はよくないし、食料品に群がっていたりすればさすがに食事にも支障がでてきますよね。
生態をしって、適切な対処のお役に立ててください。
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